禁煙


タバコを1本吸うごとに約7分間寿命が縮まる。つまり1日20本吸う人は約10年、人生をロスしていることになる。

「タ バコを1本吸うごとに約7分寿命が縮まる。」と、世界で最も有名な内科学の教科書の1つ、“メルクマニュアル”に周知の事実としての記載があります。また イギリスの科学雑誌Nature(411号2001年)でも、喫煙がガン死亡の最大かつダントツの原因となっているとの記載があります。さらに「喫煙者に ついては、全体でがんの約75%が予防可能だが、禁煙以外の要因について、あれこれ頭をわずらわせるのは馬鹿げている。」とまで述べているのです。

まず、もしあなたがタバコを吸う習慣があるなら直ちにやめること。また幸いにタバコを吸う習慣がなければそれは幸い、確実にあなたはかなり命を伸ばすことができます。
もう1度繰り返しますが直ちにタバコをやめることが重要です。

禁煙は健康の第1歩と言っていいでしょう。

タバコの他にもいろいろ体に悪い習慣もあるしタバコぐらいでそうむきにならなくてもという声が聞こえてきそうですが、そもそもそれが無知のはじまり・・・。まさしく無知は万病の元、すなわちタバコは万病の元。
いかなる手段を持ってしてもまずはタバコをやめるべきだと思います。やめなければ間違い無く、後々きっと後悔することになるのは必定です。

「タバコをやめろと簡単に言うけれど、そんなにたやすくやめられたら苦労はしないよ!」

ごもっとも、確かにそうです。喫煙習慣を断ちきるのにけっこう意志が必要だと言うのも半分は事実です。それは認めましょう、だからタバコが第2の麻薬と言われるゆえんなのです。
タバコには精神的な依存だけではなくて、麻薬と同様に自分の意志だけではなかなか断ち切ることが難しい身体的な依存もありますから・・・
つまりタバコはニコチンを原因とするれっきとした薬物中毒の1つなのです。だからはじめからタバコを吸わないのが正解。もともとタバコを吸わなければ、誰もやめる苦労なんてしなくてすむのに・・・。

余談ですが・・・
タバコを買って吸う者が1番悪いに決まっているでしょうが、タバコを売る者、そしてそれを放置している政府にも大いに責任があると思います。
今 や、いかなる大義名分、いきさつがあったにせよタバコを売ること自体が罪だと私たちは考えます。まさしく武器を売る“死の商人”、麻薬を売る“売人”と まったく同罪だと思われます。もちろん、お金儲けの手段がいろいろあってもそれはかまわないのですが、人の無知に乗じて、人の命を傷つけながら儲ける行為 は、倫理上断じて許すべきではないと考えるのですが・・・
金儲けのためならなにをしてもいいというのはおかしいし、それを野放しにしている政府の姿勢にも大いに問題があると思います。
そ もそも本拠アメリカで売れなくなったアメリカのタバコ会社が、お人よしの日本人ならまだまだ売れるのではないかと、いつぞやのイギリスが自国で余ったアヘ ンを清国に売りにきたように、またぞろ日本に在庫処分にやってきているのだという単純なからくりが読めないのがとても残念に思います。
しかも舶来のタバコが安く買えると喜ぶやからもいるくらいだから、そこぬけの阿呆としか言いようがないが。欧米ではさっさと税額を引き上げてあえてタバコの値段を高くして、自国民の消費抑制にと行政が率先して誘導しているくらいなのに。


http://e-comment.jp/uploads/photos/29.gif タバコはどれだけ体に悪いのか?

「タバコにどれだけの代価を払わなければいけないのか?」を冷静に考えてみた場合に、タバコ1箱は決して300円などではないことに気付く筈です。

さまざまな学術データを多変量解析してみた結果ですが、タバコを1本吸うと、約5分から10分人生が縮まると試算されています。

仮に1日1箱(20本)タバコを吸う人は、
5~10分×20本=100~200分

つまり1日あたり2~3時間ロスしている勘定になります。
人生になおすと人生の1/10~1/8のロス。
この代価、あなたにとっては高いでしょうか?それとも安いでしょうか?

私自身、病理解剖の際に肺を見る機会がたまにありますが、実際にタバコを吸っていた人の肺は真っ黒、それに比べてタバコを吸っていない人の肺は白からピンクのとても鮮やかな色をしています。なかなか禁煙できないという人には、是非とも実物標本を見せてあげたいくらいです。
タ バコを吸っていない人のきれいな透き通った肺にくらべれば、喫煙者の汚く黒ずんだ不透明な硬い肺をまのあたりにすれば、普通の神経を持った人なら愕然とし てタバコを吸い続けることに躊躇し腰がひけるに違いありません。私たちの周りでも、現に実物を見てほとんどの人が禁煙しています。

タバコを吸うのは排ガスを吸っているのに等しいくらいなのです。百種類以上(確定しているだけでも)もの強力な発癌物質を大量に体内に取り込んでいるわけで、これでガンにならないほうがよほど不思議なくらいです。

タバコはガンだけでなく心臓血管系にもすこぶる悪い影響があるのです。ニコチン・一酸化炭素などによって体内の血管が収縮し、硬化していって重篤な循環障害をおこしていくのです。そして心筋梗塞や脳血管疾患のリスクを大いに促進します。

た だ、本人の勝手ばかりとは言っていられない問題がタバコにはもう2点ほどあります。それは間接喫煙と子孫への影響。簡単に言えば、いつもそばにいてくれる 大事な人にかける迷惑とあなたの子供にかける迷惑のことです。自分が吸わなくても同じ部屋で誰かがタバコを吸えば、喫煙していることと全く同じことなので す。

また、妊娠しているお母さんがタバコを吸うとお腹の胎児に悪い影響を与えるというのもよく知られている事実です。具体的には奇形児の 産まれる確率が10倍以上高くなります。特に心臓・血管系の奇形、染色体の異常が起こりやすく、IQが低くなるというデータもあるくらいです。

http://e-comment.jp/uploads/photos/29.gif 仮に日本全国、誰もタバコを吸わなければ?

タ バコが原因である疾病がなくなり医療費は約10兆円(全体の約1/3)削減できます。また健康寿命が延びた分のGDPが約4兆円は増える。合計14兆円は 節約できるが、それにタバコが売れなくなった損失分約3兆円分を差し引いてプラス11兆円。少なく見積もっても10兆円以上の経済効果はあると考えられま す。この額は実に国家予算の10%強の額です。また、なによりも多くの人達が、後悔に満ちた無念な死に方をしなくてすむことがなりよりだと思われます。

http://e-comment.jp/uploads/photos/29.gif どうしたら禁煙できるのか?

ま ずは正しい知識を知ることと、自分にとっての喫煙の代価を考えてみることだと思います。タバコを吸うことの無意味さとその代価の大きさ。タバコを吸うこと によって得られるデメリット・・・・・。 人生10年分と病気の苦しみ云々、そして周りへの、特に子供への影響・・・・・。
次に代償効果を考えてみればどうでしょうか。10年間余分に生きられると考えるならば・・・・。

周 りの協力も時には不可欠です。タバコには精神的な依存だけではなくて、身体的な依存も多分にありますので、単なる根性・気合だけでは、禁煙はうまくいかな いのです。禁煙できない人を意志が弱いからと責めつけるのも全くの誤りです。周りの人達も、喫煙は「ニコチン依存症」というれっきとした病気だと理解し、 暖かい目で見守ってあげることが肝腎です。実際、喫煙している人の7割以上はやめようと思っているのですから。

医師との相談も有用です。喫煙習慣はれっきとした病気なのですから、自分だけで悩まないで堂々とどんどん医師に相談してみることです。最近は禁煙外来も増えていますし、禁煙ガムや禁煙パッチなどいろんな禁煙ツールもあるのですから・・・・・。
人によって、多少時間はかかるかもしれませんが、少しでも禁煙の意思のある人なら100%禁煙できるはずです。少なくとも私たちの経験では、禁煙できなかった人はただの1人もいません。

それから、もう1点強調しておきたいことなのですが、1番大切なことは禁煙教育をしっかりと行うことです。小学校を卒業するまでにはきっちり教え込まなくては手遅れなのです。