メラトニン(特長・摂り方・注意すること)

「いいものばかり」とは

1. メラトニンとは

不眠や時差ボケの救世主などと言われ、体内時計(リズム)を調節する物質(ホルモン)としてよく知られていますが、ほかにもいろいろと有益な働きをしていることが次々に解明され、最近その重要度が見直されています。ただ残念なことに、このメラトニンは思春期頃をピークに次第に分泌量が少なくなっていき、40代以降になると(生殖年齢を過ぎると)あまり分泌されなくなります。つまり年をとればとるほど私たちはメラトニンの恩恵が受けられなくなるということなのです。

「いいものばかり」とは

2. メラトニンで期待できる効果

睡眠障害を改善する(眠りの質を根本的に改善することにより、寝つき、中途覚醒、・早期覚醒、睡眠の質を改善する)
時差ボケを改善する
抗がん効果
転移を抑える効果
抗酸化効果
抗うつ効果
免疫力を高める
老化防止
寿命の延長(ただしマウスのデータ)

3. どれくらい摂ればいいか

不眠、睡眠の質の改善、抗うつ効果を期待する場合・・・3から9mg/日くらい (多くの方は3mgくらいで効果があります)

抗がん効果、抗酸化効果、免疫力を高める効果、老化防止を期待する場合・・・20mg/日

4. どれくらいまで摂っていいか

数百mg/日を数年間服用しても大きな副作用はないという報告もありますが、効果があれば20mg/日までで出るので、あまり服用量を増やしても意味がありません。

したがって20mg/日くらいをマックスと考えるのが現実的だと思われます。

5. いつ飲めばいい?

就寝前 (約30分から1時間前)

6. こんな方にお勧め

睡眠障害のある方(寝つきが悪い、途中で起きてしまう、寝覚めが悪い、眠りが浅い)
・・・対処治療ではなく、睡眠の質を根本的に改善できる
睡眠薬や精神安定剤を常用している方
・・・薬剤よりも副作用も少なく圧倒的に安全です。また依存症もありません。特に睡眠薬を常用されていてなかなか薬から離脱できない方は、まずはメラトニンに変えてみるべきだと私は思っています。

がん患者さん(特に病勢が不安定な方、再発転移の心配がある方)
免疫力を高めたい方
抑うつ感のある方
老化が気になる方

7. 副作用

もともと私たちの体にあるものなので、基本的にはほとんど副作用はありません。

ただ服用量によっては翌日に少し眠気が残ることも稀にあるようです(頻度は5%以下のようですが)。

8. 飲んではいけない人、注意を要する人

重症肝障害のある方とフルボキサミン(ルボックスやデプロメール)服用中の方は禁忌! 
そのほか、(禁忌ではないですが)、14歳以下の子ども、妊婦、授乳中の女性は使用しないほうがいいです(子供のメラトニン分泌量が多いこと、妊婦にはホルモンの影響が分かっていないため)。
また、抗凝血薬、糖尿病治療薬、睡眠薬、中枢神経抑制薬、免疫抑制薬などを飲んでいる方は、(禁忌ではありませんが)注意が必要です(同じ代謝酵素を使うため上記薬が効きすぎたり効かなかったりしてしまうためです)。


睡眠は、明日のため、今日受けた心身のダメージをきちんと修復する極めて大切な工程です。不眠が常態化しますと心身の修復が不十分なため次第に免疫力が低下し、老化に加速がついたり、病気になりやすくなったりします。
ちなみに、40代を越えると急に睡眠障害(寝付けない、夜中によく起きてしまう、寝起きが悪い、熟睡感がない・・・)を訴える人が多くなります。それは40代を越えると、急速にメラトニンの分泌が低下してしまうことと、ある程度は関連性があると思います。
したがって低下したメラトニンを補い、睡眠の質を高めることは、元気で長生きをするには非常に有用だと思います(加え、3から20mg/日の長期連用で、目立った副作用は何も報告されていいないので安全です)。

・・・と考えるに至り、誰しも40歳を超えたあたりから、メラトニンを1日に数ミリグラムくらい摂取しておいたほうが得策だと思われます。

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