果物は身体にいいか?!

「いいものばかり」とは

最近「甘いものは身体に悪い」が常識になりつつありますが、少し誤解もあるようですので、ポイントをおさえておきましょう。
・・・立て続けに3件、こんな質問がありました。

「甘いものが悪いなら、果物も甘いから悪いのでは?」


実は、甘い物すべてが悪いわけではありませんし、甘くなくて悪い物も多々あります。悪いのは、血糖値を急激に上昇させ(GI値が高い)急激にインスリン分泌を促す物が悪いのです。

ですから・・・、たとえば、甘くてもステビアはOK、果糖(果物の甘さの元)も大量摂取しない限りはOKです。いっぽう甘くなくても、精製した白パンや白米はどちらかと言えば避けたほうがいいというのはよくご存知だと思います。

 

ここで話が終わってしまうと中途半端です。 では、果物なら、どんな摂り方をしてもOKなのか?

ちなみに・・・、果物が糖尿病にいいか悪いか、長年にわたり論争の的になっていましたが、とある論文をきっかっけにおおよその決着がつくことになりました。 ・・・糖尿病に悪いとなれば、すべて身体に悪いと言っていいと思いますので、果物(正確には果物農家?)にとっては死活問題です。

その、とある論文と言うのが2013年にハーバード大学公衆衛生学教室が発表した大規模(約18万人)な研究結果なのです(詳細は下記)。

Fruit consumption and risk of type 2 diabetes: results from three prospective longitudinal cohort studies BMJ 2013; 347 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f5001 (Published 29 August 2013) Cite this as: BMJ 2013;347:f5001

結論は予想通り、果物の摂取量(種類も含めて)が多いほど糖尿病のリスクは低下しています(メロン以外)。・・・世界の果物農家はほっとしたことでしょう。 しかし、同じ量の果物をジュースにすると・・・、摂取量が増えれば増えるほど、逆に糖尿病のリスクが上昇したのです。・・・従来のジュース神話(特に大量摂取)に暗雲がたちこみはじめたきっかけにもなったのでは・・・。

 

少し話が込み入ってきたのでまとめてみますと・・・、

  • 甘い=身体に悪い ではない。
  • 果物は基本的には身体にいい。(常識外れに大量摂取すればNGですが)
  • 果物はそのまま食べるのがいい。(食物線維を除かずに)。
    ・・・できれば皮ごと摂ったほうがポリフェノールの損失もすくないのでベター(これは岡本の意見)
  • ジュースにすると(食物線維などが除かれてしまい、GI値も高まり)身体に悪くなる可能性も否定できない。  
    ・・・少なくともジュースの大量摂取は控えたほうがいい。意外にスムージーの方がいい 

果物に限らず、食物にはなべて、良いところもあれば悪いところもあります。 その食物の良いところをうまく引き出すよう、摂り方、摂る量、摂るタイミング・・・など、ポイントをしっかりとおさえておく必要がありますね。 一元的にこの食物が良いとか悪いとか、あるいはいいものだからたくさん摂ればいいとか・・・という考えは、かえってリスクを高めてしまうかもしれません。

 

Dr.岡本文責:岡本裕

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