自身が主治医である


 自分自身が医療の主役であるという、この認識が大事です。医者にすべてお任せして病気を治してもらおうという発想は直ちに捨てるべきです。医者に依存したために命を失った患者さんを僕たちは嫌というほど数多く見てきました。しかし医者に依存したために治ったという患者さんをほとんど見たことがありません。
主体的な姿勢こそが治癒をもたらすことはサバイバーの教える1つ大事なキーポイントです。自身の原因で病気になったのですから、自身を主体に治療に取り組まなければ、自己治癒力が高まらないのは当然のことなのかもしれません。
したがい、主治医や担当医はあくまでもブレインの一員として位置づけ、分からないことや理解できないことは積極的に訊くことが大切です。また、決して医者の言いなりにならないで、自身の希望もはっきりと述べることも時には必要です。つまり医者に従い医者に治してもらうのではなく、医者をうまく活用してやろうという意識を持つことです。医者も所詮は脇役にすぎませんし、なにも1人の医者にこだわることもありません。

いっぽう、主体性を保つためには、自助努力も不可欠になります。ある程度の医学知識は習得しておく必要がありますし、最終的な判断も自身で行う必要があります。また自身の現状を常に把握しておくことも必要です。少なくとも今、よくなっているのか、横ばいなのか、悪化しているのかは常時把握しておくべきです。
病勢の把握は、もちろんいろいろな検査を駆使すればわかることなのですが、大まかには、リンパ球数の変化、腫瘍マーカーの変化、症状の変化(体重、体温、不定愁訴)などで簡単に把握することができますし、意外に正確なのです。
たとえば、リンパ球数の減少もなく、朝の目覚めがよく、食欲もあり、便通もスムーズで、不自由なく動きことができ、よく眠ることができるとすれば、ほぼ間違いなく病勢の悪化はないと考えていいと思います。