『腸内セルフチェック』 4つのポイント


昨年も、何度か腸内会も開催し、腸能力の凄さと大切さについて話してきましたが、今年も『腸内セルフチェック』を行うにあたり、ごく簡単に、腸内セルフチェックのポイントを書いてみます。

★『腸内セルフチェック』の意味(醍醐味)

「腸内環境はあまり変化しない」・・・と云われ続けてきましが、そうではないことがよくわかってきました。
食べる物、食べ方はもちろん、心のありかた、薬によっても、速やかに(週-月単位の速さで)大きく変化しうることがわかってきました。


また、この変化しうる腸内環境の在り方によって、健康寿命が大きく左右されることもよくわかってきました。
腸は今まで、下部組織(脳などから指令を受け取るだけ)とみられていましたが、実態はそうではなかったのです。
むしろ、腸が脳をはじめ他の臓器(組織)に指令を出していることもよくわかってきました。


たとえば、うつや自閉症になると腸内環境が悪くなる・・・
これは以前からよくわかっていましたが、逆に、腸内環境が悪くなることによって、うつや自閉症が発症することも明らかにされています。

その他、腸内環境の悪化(ディスバイオシスと云います・・・Dysbiosis)が原因となって、


さまざまな病気(心身の異常)を引き起こし、健康寿命を縮めていることが、そのメカニズムも含めて次第に解明されつつあります。
合わせて、ディスバイオシスの種類と程度によって、どう改善すればいいのかも分かりつつあります。


となれば、自身の腸内環境をチェックし、同時に腸能力の凄さを学ぶことは、非常に合理的で今日的な対応ではないか・・・と、eクリニックは考え、腸内会を主催し、『腸内セルフチェック』をみなさんに勧めています。


では4つばかり、『腸内セルフチェック』のチェックポイントをあげてみましょう。

1 ★多様性(菌の豊富さを示す指数)はどうですか?!

多様性とは、腸内細菌の(種類の)数とそのばらつき度合いなんですが、簡単に言えば できるだけ多くの種類の菌種があって、しかも、まんべんなく(1つの菌種に偏らず※)いるのがいいんです。多様性の如何によって・・・、
腸内環境の良し悪し(目安)、可塑性(改善しやすいかどうか)がわかります。

具体的には、
120種類以上はほしい
60種類を下回るとわりと危機的な環境と目されています(・・糞便移植も考慮)

※乳酸菌(Lactobacillus)はいわゆる善玉菌ですが、多ければ多いほどいいという単純な話でもないんです。
たとえば冠動脈疾患患者では乳酸菌(Lactobacillales目)が増加しているというショッキングなデータも複数の研究者が発表しています。
※乳酸が臓器(組織)に溜まりすぎるのもよくありません。がんの進展をアシストするという報告もあります。・・・自身の細菌の種類とそのバランス(多様性)はぜひ知っておきたいものです。

2 ★酪酸産生菌は?

酪酸を産生してくれる代表的な菌がクロストリジウム菌で、NHKでも取り上げられたので、ご存知の方も多いかと思います。
ただ、クロストリジウム菌であればなんでもいいというわけではないんです。
すべてが善玉ではありません。破傷風菌やボツリヌス菌もクロストリジウム菌で、最近、抗生物質が効かないとよく話題になっている怖い偽膜性大腸炎の原因菌も Clostridium difficile(クロストリジウム・ディフィシレ)というクロストリジウム菌です。

ぜひともチェックしておきたいのはクロストリジウム菌の中で、

 
Clostridium subcluster XIVa属
Clostridium subcluster IV属

 Lachnospiracea属
 
がどれだけいるのか? なんです。これはとても重要なポイントです。

酪酸の意味(意義)については、何度も説明していますので、割愛しますが、超々重要なメッセンジャー物質です。
これが産生されないと致命的ですが、少ないだけでも、免疫力の低下、 動脈硬化の促進、耐糖能の低下、脂肪肝の促進・・・・と健康寿命を大いに低下させることはよくわかっています。


3 ★アッカーマンシア菌(Akkermansia muciniphila)はいますか?

次は、今旬のアッカーマンシア菌です。今まさに好感度ぐんぐん上昇中のスーパースターです。
以前からやせ菌の1つとしてはそれなりに有名でしたが、他にもいろいろ(書ききれないくらい)心身にいいことをしてくれています(またゆっくりと話したいと思いますが・・・)が、わりと少ない人が多いのが問題です。

ただ、メトホルミン(おそらくケトン食でも)で増えるというデータもあるので、それほど悲観的になることはありませんが、ぜひ自身の細菌叢もチェックしておきたいものです。


4 ★フソバクテリウム・ヌクリータム菌(Fusobacterium nucleatum)はいますか?

おしまいに、少しだけマイナスなお話を・・・、最近わりと増えてきているので要チェックなのです。
歯周菌の原因菌の1つとして前から有名な菌ですが、特に最近、大腸がんや食道がんを促進するとして注目されています。
できるだけ少なくしておきたい菌の代表かもしれません。要チェックです。


他にも多々、チェックポイントがあります。飽和脂肪を摂りすぎているかかどうか、海藻類をよく食べているか、ストレスに強いか弱いか・・・紙面の都合もありますので、あとはまたの機会に・・・。

ぜひ、みなさんも自身の腸内をチェックして一緒に腸能力の凄さを学んでいければと願っています。




 

>>「腸内セルフチェック(腸内細菌叢検査)」について