新型コロナの収束は難しい、だから、WITHコロナ、新型コロナとうまくつきあっていこう!などと耳触りのいい言葉が社会を席捲していますが、政治的な思惑があるのかどうかは知りませんが、医学的には疑問を感じます。
無症状の感染者がいて、しかも半数は、その無症状感染者から感染が広がっているとなれば、無症状の感染者を補足しない限りは、いつまでたっても感染は収束しないことになります。
もちろん、安全で有効なワクチンが実用化されれば、社会にも集団免疫もできるので、WITHコロナは納得できます。また有効な治療薬、特に重症化を防ぐ治療薬が実用化されれば、同じくWITHコロナでもいいでしょう。
今回の新型コロナが他の感染症と決定的に異なるところは、無症状の感染者が感染を広げるという点、そして50歳以下と50歳以上では全く異なる病気であるという点に集約されます。
たとえば大阪で1日の新規感染者が100~200人レベルになれば、大阪の街中には少なく見積もっても1万人以上の感染者がいることになります。つまり人口比にして1,000人に1人は感染者ということになり、街中で感染しても、なんら不思議ではありません。そんな状況で安心して社会を回していくことができるでしょうか?
特に高齢者の方々、いくら『GO TO ○○』で政府が旗を振ろうと、楽しんででかけようという気にはなれないでしょうし、政府の旗振りに、実際に応えて踊っているのは若い人たちがほとんどです。
やはり今しばらくは、WITHコロナではなくWITHOUTコロナでないといけません。
みなさんが、例えば街に出る場合・・・、公共交通機関に乗る、商業施設、レストランに入る、イベント会場に入る・・・様々な人と接触します。
まずは接触確認アプリや追跡アプリの登録、それを義務つける。
もしも接触歴があれば即座にどこででも検査ができる体制を整える。
そして陽性と判明すれば10日間、快適な環境下で経過観察できる体制を整える。
これが今、政府が喫緊にやる仕事です。この体制をしっかり整えて、もれなく無症状感染者を補足していけば、街中には無症状感染者はいなくなります。そうすれば高齢者も安心して街中に繰り出すことができるようになります。